このホームページでは、インターネットの掲示板・個人などへのアタック手口とその対策方法について述べています。普通は対策方法についてしか書かれません。なぜかと言えば決まりきったことですが、攻撃方法を知ったらイタズラが増える一方、何の対策にもならないと、考えられているからです。

確かにそれは当たっています。でも、それでは掲示板ではタグは危ないから禁止すべきだとか、フォームメーラは悪用されるから廃止するとか、極論に至ってしまうことが多くなります。

何が危険でどこがよくないのかを知らないが故に、です。

何が危険なのかを知れば、少なくとも闇雲な極論は避けられます。極論になれば自由性が失われ、発展意欲まで失われる可能性があります。

ですからここでは、どんな盲点があるのかどんな危険性があるのかを、実際の具体例を交えて解説しています。例えばタグなら、どんなタグのみ禁止にすれば良いのか、、を書いています。


ぽんぽんネットクラック事件において、ぽんぽんネット側の管理体制の甘さが事件を引き起こす一つの要因になった、と多くの報道で述べられました。これは管理者の認識の甘さに問題があったわけですが、

危ないから気を付けた方がいい、と忠告した人はいないでしょう。

さらに、

どの部分が危ない、実際にはこういうことが行われる

と、言ってあげた人もいないでしょう。実際に何が行われるのか、どういった手口なのかを知らなければ、現実問題の「危険認識」にはならないのです。すべて事が終わった後で、管理者の無知を非難するようなやり方に何かしら発展性があるでしょうか。


管理者といえど、初めは初心者なのです。泥棒は窓から入ってくる、だから窓に錠を下ろす、んです。見たくない物に蓋をする、それではカーテンを引く事と全く変わりありません。


また、辞書的な書き方では、考える意欲が失われてしまいます。

科学用語になりますが、固体ルミネセンスというものをご存知でしょうか。学校の教科書では、

「固体結晶を圧解したときに生ずる光」

と説明されています。でもこれで何のことか分かるでしょうか。これを学校で教わった人が、家に帰って実験できるでしょうか。難しいから出来ない。そんな風に思うかもしれません、しかし、

「暗闇で氷砂糖をペンチで握り潰したとしよう、この時、砂糖は淡い青緑の光を放つはずだ。この現象は固体ルミネセンスと呼ばれるが、その原理についてはよくわかっていない。」

と書けば、少なくとも難しい等とは考えませんし、家に帰って実験も出来ます。そこから、、意欲をそそられた少年が優秀な科学者になることもあるでしょうし、新しいものも生まれてくるでしょう。(※)


古代中国の伝説に「フケイ」という鳥がいます。不吉の前兆として知られるこの鳥は、戦火の訪れを告げる鳥でもありました。つまり、フケイが現れた意味を知る者にはその対策を考える時間が与えられたのです。

今の時間を、光と闇の両面を知る事に使ってみてはいかがでしょうか。


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(※)R・P・ファインマン著「ご冗談でしょうファインマンさん」より