ゴミ漁りをする時に必要になるツールセットの事。変な言い方になるが、泥棒の7つ道具のようなものだ(あまり変わらないか?)。外国と日本ではいささか事情が異なるので海外の文献にあるような、ハシゴなんかは必要ない。ダンプスターなんて使ってないからね。日本の場合だと以下のものを持っていけばよい。
- 懐中電灯
怪しいと思われがちだが、むやみに振り回さなければ光が外に漏れる事は少ない。また街灯がない場合は確実に必要になる。それとも何が入っているかわからないごみを全て持ち帰るのが果たしてそれほど有効だろうか。
かなり斬新なパターンとして、オフィスの場合はそのフロアの電灯を全部つけるという手もある。従業員がまだ働いているように見せかけるのだ。あまり小さいところだと逆にバレる可能性もあるが。
- ごみ袋
ゴミ箱から必要なものだけをこの袋にほうり込んでいく。大きなバッグでもいいが、けっこう目立つ事があるからごみ袋の方がいい。また、ごみ袋は破れないように二重または三重にしておくのが望ましい。箱ファイルなどカドが堅いものを入れる場合、袋が破れやすいのだ。
- 手袋
ゴミには何が入っているかわかりにくい。もしカッターの刃などがあった場合に備えて手袋は必ずはめる事。ケガをするよりいいだろう。
- テープ
ダンボールに封をして捨てられているゴミがある。新品だとばれる可能性があるが、テープをとってしまうと再度くっつかないから、はがしたままの状態の方がばれる可能性が高い。封を切ったものは必ずとじ直しておく事。テープの種類は普通のセロハンテープ、ビニールテープ、ガムテープくらいは揃えよう。
- 目立たない服装
可能ならばその会社の作業服などがいいが、まずないだろうから全体を黒でまとめるとよい。ポールスン・スタイルだ。それから、お気に入りの服なんは着ていってはいけない。コンクリの角で擦ってしまったり、焼却炉で灰塗れになったら目も当てられない。
- そこにいる理由
もし誰かに咎められた時の理由くらいは必ず一つ、考えておこう。そして自分が信用するくらいに言い訳の練習をする事だ。流暢に言い訳をする方がばれにくいのだ。幸運にもわたしは一度もトラッシングを咎められた事はないので良いアドバイスは出来ないが。
- スニーカー
必需品だ。音がしにくいし、動きやすいし、なにより逃げやすい(笑) 活用する機会がない事を祈ろう。
- 探す場所
日本では外国のようにいわゆるゴミバコ(貨物コンテナみたいなアレだ)がない。あっても工場などくらいだ。たいていの企業ではゴミ置き場を容易していて、そこにゴミを集めている。手早くゴミ置き場を捜すのがポイントだ。またゴミ置き場がなくて焼却炉を使っていてもあきらめてはいけない。勤務時間が終わった後に出すゴミは焼却炉にそのままほうり込まれて次の日になるまで焼却されることはない。深夜に焼却炉の中を覗けば焼かれていない書類の束がきっと見つかる事だろう。私は服を灰まみれにしてある企業の書類10Kg(本当にそのくらいの重量があった)を持ち帰った事がある。
こんな具合だ。それから落としそうなものは全て外していく事。場合によっては妙な格好で潜り込む事になるかもしれないし、後で拾いにいくのが大変だ。指輪や時計やサイフは外しておこう。それから鍵も持っていってはいけない。ジャラジャラとうるさいし、落としたら確実にバレてしまうからだ。