リボルバァ
『其ノ引キ金ヲ引イテクレ』
カチリ―――
と
音がして
きみは
ぼくに
銃口を向けた
細い手首に不似合いな
狂気を放つ
リボルバァ
その引き金が引かれれば
悦びに歪んだ
きみの綺麗な泣き顔を
真赤な視界に焼き付けて
ぼくは意識を失うよ
ぼくの最期を飾るのが
きみなのが嬉しくて
此の世で最も醜く歪んだ
最も綺麗なきみの顔
忘れないうちに
逝きたいから
『其ノ引キ金ヲ引イテクレ』
ぼくがきみを殺す前に