大阪府河内長野市で１日未明、私立大学１年の少年（１８）が母親（４３）を包丁で刺殺し、父親（４６）と弟（１４）に重傷を負わせたとされる事件で、河内長野署は同日、事件直後に少年と一緒にいた公立高校１年の少女（１６）＝同府南河内郡＝が「自分も家族を殺そうと思い、包丁を買った」と供述したため、殺人予備容疑で逮捕した。

　調べでは、少年は家族を殺傷した直後に父親の軽乗用車で逃走。午前２時半ごろ、交際していた少女に電話をかけ、少女の自宅近くで待ち合わせたうえで車に乗せ、少年の自宅の方向に向かった。午前３時すぎ、途中の路上で緊急配備中のパトカーに発見された。

　少女の供述によると、少年は車内で「母親を殺した。父と弟を殺すのには失敗した」などと話していた。後部座席には着替えなどが入ったかばんが置かれていたという。

　２人は幼なじみで、９月初めから交際を始めた。少女は「お互いひとりぼっちで２人で暮らしたかった。それにはそれぞれの両親が邪魔だったので、殺そうと話し合っていた」と供述。同署が自宅の部屋を家宅捜索し、本棚から刃渡り約２０センチの包丁を発見した。１０月下旬、１人で大阪市内の１００円ショップに行って購入したという。

　これまでの調べに対し、少年は「１人で自殺するのが怖かったので、家族を道連れにしようと思った。死に場所を探すために車で家を出た」と供述している。少年と少女の動機面での供述に食い違いがあることから、同署は慎重に調べている。

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