大阪府河内長野市で家族3人を殺傷したとして少年(18)が殺人、殺人未遂容疑で逮捕された事件で、少年と交際していた少女(16)=殺人予備容疑で逮捕=が河内長野署の調べに「逃げて2人でしばらく暮らした後、一緒に死のうと思った」と供述していることが2日わかった。2人は「以前から自殺願望があった」と話すものの、反省の言葉は口にしていないといい、同署は精神鑑定の必要性について大阪地検堺支部と協議する方針だ。
府警は同日、少年と少女を同支部に身柄送検した。その後、2人は家裁に送致され、検察官送致(逆送)するかどうかなどの処遇が少年審判で決められる。
少女は「住まいを確保して一緒に暮らしても、事件を起こした以上、それが長続きしないことはわかっていた。最後は2人で死のうと考えた」と供述。家族を刺した少年がいったん自宅から逃げた後、少女と一緒に少年の自宅の方向に向かった点については「2人で逃げるため、少年の家にお金を取りに行く途中だった」と説明している。
また、少女は2人の関係について「だれも自分のことをわかってくれず、ひとりぼっちだったが(少年だけが)理解してくれた。互いの両親を殺害して一緒に暮らそうと話し合っていた」と話している。一方、少年は「死にたいと最近思うようになり、病院へ行こうと考えていた。自分でも不安定な精神状態とわかっていた」などと供述しているが、少女のことは話したがらないという。
これまでの調べでは、少年は1日午前1時半ごろ、自宅1階の台所付近にいた母親(43)を用意していた刺し身包丁で刺殺。しばらくして2階に上がり、寝ていた弟(14)を刺し、物音で駆けつけた父親(46)も刺してともに重傷を負わせたとされる。
少女は自分の両親を殺害するために買った包丁を自室に隠し持っていたとして逮捕された。「自宅で大根を切り、包丁の切れ具合を試した」と説明しているという。
(11/03 06:01)
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