近所の紅茶屋でクリスマスティーなるものを売っていた。 その近所の紅茶屋というのは レピシエ の一支店である。 丸い缶に紅茶をいれて売っているので知っている人も多いだろう。 ちょうど三種類のクリスマスティーが売られていて、 どうしても味見をしたくなったので、 三種類とも買ってしまった。
上のリンクからたどると、 クリスマスのシーズンなら、 トップページにその三種類のクリスマスティーの缶の写真が掲載されている。 それを見ると雰囲気がわかるかもしれない。
さて、買ったのは具体的に
という銘柄である。
ちょっと寸評を書いてみよう。
いずれも、フレバリーティーだが飲みやすい。 日本人の口にあうようにブレンドされているのだと思う。 同じクリスマスティーでも、 フォートナム・アンド・メーソンのクリスマスティーはあまりに癖がありすぎて、 うちでは私しか飲めなかった。 種々のスパイスが強烈に効いている。 もっとも、この味に慣れてしまうと、 やめられなくなる。 一種の涅槃である。
839 番のクリスマスリースは、 甘いお菓子のような香りが漂う。 シナモンの香りだ。 クリスマス近くになると、 ヨーロッパでは スパイスの沢山入ったクッキーを焼くことが多い。 本来は家庭料理なのだろうが、 町のパン屋ででもこういった伝統的なお菓子は出まわることが多い。 それらを連想する匂いだ。
脱線になるが、 有給が取れて海外旅行をするだけのお金があるのなら、 ドイツあたりに行くと今は楽しい。 ちょうど、クリスマスマーケットの季節で、 そういったクリスマスのお菓子が屋台で沢山売られている。 ただし、買って、食べてみて、 がっかりしても私は保証しない。 生姜、薄荷、シナモン、など、 日本人にはちょっとと思われるようなスパイスが大量に使われているからだ。 それに、想像以上に田舎臭いものが多い。 普段は、 木いちご類や果物を盛りあわせたきれいなケーキを食べているくせに、 この時期になると、途端に泥臭い、垢抜けない、 田舎臭いお菓子が大量に出まわる。 旅行ガイドブックなどで、 本場ヨーロッパのクリスマスなどと煽っているが、 想像以上に泥臭いものである。 ま、そういうことは実際に行ってみなければわからず、 そういうところに、あらゆる物見遊山の真髄があるわけだから、 行ってがっかりしてもそれはそれで収穫ではある。
854 番のキャロルは、 苺の醗酵したような匂いとココナッツの香ばしい甘い香りがする。 多少リーフを多めにいれて、濃い目に出したほうがいいかもしれない。 お茶の味は感じられにくい。 味はともかく、なんといっても香りがいい。 香りだけでも、甘いお菓子を食べたような気分になる。
前の 839 番のクリスマスリースがヨーロッパのクリスマスの焼き菓子を連想するの対して、 こちらは、苺の香りのせいか、苺のショートケーキを連想する。 試していないが、 ロイヤルミルクティーをいれる感じで、 ミルクでいれてみると、楽しいかもしれない。
859 番のペール・ノエルだが、 ちょっときつい酸味を感じる時がある。 しかし、アールグレイのような感じではない。 角が取れていて、マイルドな優しい感じ。 黄色い菊の花びらのようなものが見えるが、 これが成分表に書いてあるマリーゴールドの花びらなのかもしれない。 お茶の味が一番強いのは、 このペール・ノエル。 このペール・ノエルはアイスティーにしてもおいしそうだ。
キャロルもクリスマスリースも、 香りのいい温かい飲み物としてはいいのだが、 ちょっとお茶の味が弱いような気がする。 しかし、 紅茶を飲んでいるのに、ふと、 お菓子を食べているような錯覚に陥るところがなんとも楽しい。