Footnote と Tea Room

コラム的、あるいは日記的な雑文を書いてみたくなった。

もちろん、 私がそういうものを書くにあたって特別な制限が課せられるわけではない。 普通に書けばいいだけだ。 従って、 コラム ・日記的なものを書いて、 そのまま今までの雑文のところに並べればいいと思う人もいるかもしれない。 が、あそこには 真に受けられた場合に困る雑文もある。 Footnote の大部分の雑文は、架空の設定が前提になっている。 今のところ、その例外に該当するものは、 100 の質問に答える『100 ない質問』に答える の二つだけである。

もしも、現実に即したものが多くなった場合、 架空の設定の雑文が、 現実のものとしてとらえられてしまう恐れがある。 これはいろいろなトラブルの原因になりうる。 その一方で、現実に即したものが、架空の雑文の間にまぎれてしまい、 現実のものとしてとらえられなくなる恐れがある。 これなら問題はないだろうが、 これはこれで書いた当人としては癪である。

そういうわけで、 こういったコーナーを作ることにした。 もちろん、 ページのデザインも Footnote とは一線を画すようなものにした。

デザインといえば、 Footnote の方はショットバーか何かで、 隣の客がバーテンや店の女の子に聞かせているような、 怪しい噂話の体裁を装ったものが多い。 それで、ああいう配色を使っている。 酒場の雰囲気である。

もちろんこれは私の独自な発想ではない。

Footnote のデザインは雨沢夕子さんの Frozen Rain Drop のデザインを真似ている。 雨沢さんの日記や物語を読んでいると、 まるで、 偶然に立ち寄ったショットバーのバーテンの話を聞いているような感じがする。 何度あのサイトに立ち寄っても、 うまいなあと感心するばかりである。

そんな訳で、酒場での洒落た会話の雰囲気を出したくて デザインまるごと真似したが、 結局出来上がったものは何から何まで正反対のものだった。 私の方はと言えば、文章はまるで下手だし、 内容も下ネタがあったりして、格調は低い。

もっとも、 いくら憧れている世界でも、 自分でそういう幻想的な世界を書いてうまくいくとは思っていない。 自分の年齢を考えてもそうだが、 どちらかというと、 私は童話やファンタジーの世界から拒絶された人間で、 どろどろした俗世界で生きなければならない人間である。 そういう人間が書く以上、 まったく違ったものにならざるを得ないし、 なるのが当然だ。

さて、俗世界に生きている以上、年がら年中、 ショットバーに入り浸るわけにもいかない。 たまには、紅茶でも飲みながら、 まあまあ真面目なまともな話を、 しらふで話したいと思うこともある。 別コーナーにして、まったく雰囲気の違うデザインにしたのは、 自分のそういう欲求も手伝っている。

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